【ビルマホシガメ(ガルガリエル)の産卵】
- 2019/07/04
- 23:00

【ビルマホシガメ(ガルガリエル)の産卵】

↑本記事の主人公、ビルマホシガメのガルガリエル雌です。産卵直後の顔写真です。妹のアミティエルとそっくり。
1.今回のビルマホシガメ(ガルガリエル)の紹介。
前回、ビルマホシガメの雌、アミティエルが庭にはじめて正常な形で産卵してくれましたが、今度は、ガルガリエルの産卵です。
ガルガリエルは、アミティエルの姉であり、2頭は姉妹です。
当店で卵から孵化したビルマホシガメの姉妹が成体になり産卵をしています。
2.ガルガリエルの産卵。
ガルガリエルも正常な形で産ませられなかったので、今回先に産んだ妹、アミティエルの例にならって、同じように1頭放し飼いの環境としました。
産卵するまで6日間かかりましたが、今回無事産卵に至りました。
『アミティエルと同じ場所で産むのでは』と感じ、前回アミティエルが産んだ場所の土を掘りやすいように入れ替えましたが、ここには産みませんでした。
今回、ガルガリエルが産んだ場所は飼育場の手前です。※アミティエルは一番奥の角に産みました。
ガルガリエルが後ろ脚で掘っている最中から水が溢れ出てきたので、そのまま産んだら卵が溺死するのではと心配でした。
ところが産む直前には水が引き一安心。

↑今回、はじめてビルマホシガメが後ろ脚で土を掘っている写真と映像を撮ることができました。
とても良い収穫となりました。
3.卵の回収。

↑掘った穴の直下が石だったため、1個目は産み落としたと同時に割れてしまいましたが、その他の卵は無事、割れずに産み落とされていました。状態の良い卵が7個、回収できました。
※ガルガリエルは、体内で我慢した期間が短かった為、産んだ卵は外観上、良好でした。

卵は、水で軽く洗い計量しました。長径と短径、卵重を測っています。卵の外観上、特徴がある場合は記録しています。
卵を置く際に使う床材ですが、今回は、土を入れたものと水苔を入れたものを2種類用意して孵卵することにしました。
※写真では両方とも土ですが、その後片方を水苔に替えています。
4.孵卵環境。

↑旧孵卵器の蓋の写真。
湿・温度計で卵の各場所の湿・温度を計測しています。
※古い湿・温度計で計測値(特に湿度値)にばらつきがあるので、買い替え予定。

↑旧孵卵器内部の写真。
水槽内にもW数の低いプレートヒーターを入れていますが、気をつけない温度が上がりすぎます。
※今回は、『水槽の底部から木枠で底上げしてからタッパーに入れた方が安全』と感じて対応しています。
※酷暑の夏では冷房で25℃管理した方が安全な孵卵器です。
孵卵条件の再現性を得たい関係上、インキュベーターの使用も考えましたが、ビルマホシガメでの孵化実績もなく自信もないため、今回は旧孵卵器を使うことにしました。
孵卵器は、発泡スチロールの箱に35㎝水槽を入れてプレートヒーターを周りに置いて温めるタイプの孵卵器です。
※発泡スチロールと水槽の間のスペースや水槽内の底面にプレートヒーターを置いています。
この孵卵器の欠点は、場所により温度にムラがでる点です。その為、湿・温度計で各場所を測ることにしています。
(欠点については、水槽内に入れられる小型扇風機があれば、設置して改善できないかを検討したいと思っています。)
発泡スチロール箱の中に入れた水槽に高さがあります。
その関係上、付属の発泡スチロールBOXの蓋は閉められないので、蓋は木材で自作して使っています。
ビルマホシガメは、『胚の発生初期段階で発生を停止すると思われる種』なので、今回の孵卵条件で卵がどうなるか楽しみです。
まずは『有精卵があるかどうか(卵に白濁が始まるかどうか)』となります。
注意深く見ていきたいと思います。