【パンケーキガメの孵化の様子】
- 2022/03/11
- 21:00

【パンケーキガメの孵化の様子】
パンケーキガメの孵化ですが、お陰様で毎月1頭以上の孵化が1年7ヶ月続いております。
パンケーキガメの継続的繁殖を大きな目標の一つにしておりましたので、順調に殖えていて嬉しい限りです。
今回の投稿ですが、2022年1月から本投稿前までのパンケーキガメの孵化の様子をご紹介したいと思います。
はじめにご紹介する2022年度初の孵化個体(2022MT-①)ですが、孵卵187日目での孵化でした。
長い孵卵期間を経て孵化してくれました。

孵化開始の際の写真(左)。孵化仔は卵の天面から鼻を覗かせています。
卵を置いている床材は、バーミュキュライトです。
孵化仔が卵殻から出た際の写真(右)。
パンケーキガメの孵化ですが、当店では比較的短時間で卵殻から完全に体を出す場合が多いです。
インドホシガメやビルマホシガメは、数日かけて卵殻からゆっくり体全体を出す場合も多いので対照的です。

孵化仔(2022MT-①)の各方向からの写真です。
背甲は、完全には伸び切っていないので、側面から見ると丸みが見られます。
時間の経過と共に甲羅は硬くなり、成長と共にパンケーキガメ独特の平べったくなっていきます。
腹甲の写真では、まだ卵黄は見られますが、その後完全に腹腔内に吸収されました。
次の個体(2022MT-②)は、孵卵143日目での孵化でした。

孵化開始は、2022MT-①と同様卵の天面から始まりました。
パンケーキガメは、孵化直後から他種より立体行動をします。
タッパーから幼体が脱出しないように、卵を置く床材の量等に気を付けています。

孵化仔(2022MT-②)の各方向からの写真です。
パンケーキガメの魅力の一つに『立体行動する』があります。
広いケージに立体的な構造物を置けば、自由自在な動きを観察でき楽しいのではと感じます。
(環境に慣れると頻繁に動き回らなくなり、気に入った場所に留まっている場合が多い種です。)
過去、部屋に脱走した時のパンケーキガメの行動がとても楽しかったです。
壁とケージの間を自在に動き回り、捕まえて取り出そうとするとお腹を膨らませ、引き出されないような行動を見せてくれました。
リクガメとは思えぬ動きに感動しました。
個体(2022MT-③)は、孵卵159日目での孵化でした。

今回の卵も天面から孵化開始です。
今回の孵化仔は、背甲に独特な模様が入っていました。

孵化仔(2022MT-③)の各方向からの写真です。
パンケーキガメを繁殖させて楽しい点は、模様を含め個体差が大きい点です。
その後の成長に合わせて、更に大きく変化しますので、育てていて楽しい種です。
孵化時からある斑点(柄)は、大きくなるまで残っている部分が多いので、個体識別は容易で助かっています。
個体(2022MT-④)は、孵卵130日目での孵化でした。

今回ご紹介した4頭は、全て卵の天面から孵化開始でした。
当店で繁殖させているパンケーキガメ以外のリクガメ種は、側面からの孵化開始がほとんどです。

今回孵化した子(2022MT-④)は、4頭の中で最も体が小さい個体(体重12g)でした。
孵化開始から若干時間がかかりましたが、無事孵化してくれて安心しました。
今回ご紹介した4頭は、椎甲板、肋甲板には大きな甲ズレ等は見られせんでした。
どの個体も孵化後の状態は良く、餌を積極的に食べてくれました。
この子達の今後の成長が楽しみです。